家人が療養中は、目障りで邪魔な猫四つであった。
                                
トイレへ自力で行くほかは自由歩行もママならぬ状態の家人なので
家中一切の事は私が取り仕切っていた。

この無生産連中の世話には手間が掛かって困っていた。

猫四つの食う餌と猫砂の調達、あらぬところへ失禁する事があり、これの後始末、
猫の尿は臭い、 私の仕事がメンテナンスだが、出勤前に一仕事も二仕事もしなけれ
ばならなかった。

家人より、猫に振りまわされていたようなものだった。

この猫たちもそれぞれもうわれ等ひとと変わらぬ年齢になっている、、12歳くらいか、、

この先、こいつらを抱えて家人と、私、健康で居られればいいがと案じていたのだ、、
ヘルパーに来てくれていた女の人も、猫をどうにかしなければと進言していた、、
はっきり言って処分しろーと言うことであった。

衛生、健康上これは誰が見ても正しい意見である。
身内のものたちも事あるごとに猫はイカンなーと言って来る。

十二年も一緒に暮らしてきたものの命を捨てる、断つというのに忍びなく、家人と
このままではいかん二つは処分し、出来のいいのは何処かへ貰ってもらおうかと真剣に話し合った。


  そんな矢先だったのだ、突然家人に逝かれてしまったのである。

                                

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