二、三日前の事、

 朝のうちはひんやりとしていて仰ぐ空には秋のように
飛行機のジェット気流が尾を引いて東西に、南北に空のパレットに
シュプールを描いていた。
それは飛行機雲となって空に残っており、昼頃には夏日の25℃近くになっていた。

 帰宅すると玄関前に雀がひとつ落ちていた。

 暖かくなり日向をトントン歩いているのはよく見かけるが、それは地上に足を出して転がっていた。

さわってみると柔らかかったが身体をふにゃりと曲げ目は閉じており、
死んでいた。

 つい先日猫が雀を咥えてきた話を書いたが、、うちの猫は外でしていないし、外傷もなかった、、、

 どうしたものだろう、、烏にやられたようでもなし、、ベランダにぶち当たり、墜落死したものであろうか、、周りには仲間の声も聞こえている、、

 雀といえども、、動かない、はかない突然の屍、こういう姿を見るのさむい、、

 いのちの事などもフト考えが及ぶ、、、

     ♪〜唄を忘れたカナリアは、、
        裏のお瀬戸に捨てましょか、、

         いえいえそれはなりませぬ、、、♪〜



  まさか、生ゴミと一緒に市の収集車にとも行かず、、明くる日
 町外れの墓域、白い花の咲くクローバの中に隠してやった、、

クローバーは厚くてまだ柔らかい雀の屍を支えてやっていたようだ。



   春の日に二上山のニ峰がそこにみそなわしていた。


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